2008年10月07日

縄文文化円熟展・・・縄文式土器について

横浜市歴史博物館で開催されている、「縄文文化円熟・華蔵台(けしょうだい)遺跡と後、晩期社会」展を観に行って、レクチャーも受けて来ました。縄文の文化については詳しい積りでしたけれど、何の何の私の知識など、専門の学芸員に比べたらヒヨョコみたいなもの、大いに納得して帰って来ました。






例えば、土器ですが、このポスターの画像に代表されるように、まるで専門の土器造りの職人がいた(実際にいたらしいのです)ような、洗練された機能美の土器たちが生まれています。それに比べて、縄文中期の土器は下の火炎土器に代表されるような、荒々しい生命力に満ち溢れているように思えます・・・


これは、教科書にも出てきますが、有名な縄文中期の別名「火炎土器」と称される土器です。これは中期の極端な一例ですが、押しなべて、中期の縄文式土器には抽象的な文様が、まるで判じ物のように時には美しく、時には荒々しく描かれています・・・










「縄文文化円熟」と言うタイトルでしたけれど、洗練と円熟は同義的なのか私には分かりませんが、縄文中期の荒々しく、生命力に溢れている美しさ(人により美しいとは感じないのかも知れませんが・・・)の方が私にとっては「円熟」なのではないだろうか、いえ、そんな「へそ曲がり」的に考えなくても、縄文後・晩期の土器の生活を楽しむ意味での機能美を具えた土器たちより、中期の縄文式土器の方が、素晴らしく素敵に思えるのです・・・  


Posted by shin344 at 12:32Comments(0)歴史