2011年05月07日

何から何まで無くすということⅠ・・・

24~25年も以前、私はなけなしの家やら何やらをごっそりと無くしました。決して贅沢をしていた訳ではないですし、派手な生活をしようと、無理な事業に手を出した訳でもないのですが、結果的に着の身着のまま・・・救いは息子が元気だった事と、経済的には父親から自立していた事・・・その時の気持ちには何と、この世の中の全ての家屋、成り立ちうるもの全てがこの未曾有の大被害のようになってしまえば良いのにと、誠に自暴自棄的で凶暴な精神がこの時に宿したことを白状します・・・
何から何まで無くすということⅠ・・・

今ではこんな凶暴な悪魔の精神は消滅したと自負はしていますが、もしかしましたら片鱗は残っているのかも知れません。当時、辛い思いをしていた私たちを見て「落ちぶれたもんだ」と吐き捨てたあの人たちは果たして何処でどうしているのやらと考えるのがそれかな?・・・何から何までなくした人たちに、私は決して「落ちぶれた」などと言わずに生活したいと思った結果に、今の生活が成り立っているのも事実です・・・今だから言える「無くすのも悪くない」

ここは、浪江町請戸(うけど)の3月18日の様子です・・・ここ請戸は海岸の町で、息子が幼い頃、遊びに行った浪江町から、やはり幼かった姪や甥と兄とで、花火や海水浴をした白砂青松の町でした・・・3月18日は津波で流されただけではなく、原発の避難指示が出て、何から何まで無くした人々が何が何だか分からずにいなくなってしまいました・・・そんな様子をグーグルアースが捉えていました・・・町が消滅した不気味、そして、町を復興しようにも戻れない焦燥・・・

早く、せめて元のところに戻れれば良いと祈るしかありません・・・我が家に避難していた兄が、明け方になると「うんうん」とうなっていましたが、焦燥感から来る悪夢にうなされていたのかも知れません・・・

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Posted by shin344 at 10:40│Comments(0)日記
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